2014年04月01日(火) 
身の回りの品や日用品が揃う地域の商店街は、徒歩や自転車で片道10分以内くらいの範囲を商圏として成立している。このような商店街は、住民ひとりにつきおおむね1平方メートル程度の床面積が必要であるといわれており、住宅地がある限り地域にはなくてはならない共存共栄の存在であった。中心商店街は、これら地域の商店街の特徴に加えて、耐久消費財や趣味品などという買い回り品を提供する地域商業の中心地だった。

大きく様相が変化したのは、大手スーパーマーケットが発展した1970年代のことである。大規模小売店(大型店)が中心市街地に進出を始め、地元商店街の顧客を奪うだけでなく、渋滞やゴミなどの社会問題を引き起こし、対策として74年に大規模小売店法(大店法)による出店調整が行われるようになった。そのため大型店は、制約の大きい中心市街地を避けて、次第に郊外に出店するようになり、中心市街地の空洞化が始まった。

急速なモータリゼーションや大型冷蔵庫の普及が、米国のように車で食料品までまとめ買いするというライフスタイルを定着させ、空洞化に拍車をかけた。その後92年に大店法が改正になり、出店調整が撤廃されて中心市街地への大型店の進出が容易となる。大規模な専門店モールや大型ショッピングセンターが相次いで誕生し、中心市街地の空洞化は一気に進んだ。

全国各地で進行する大きな社会問題となった中心市街地の空洞化にブレーキをかけるために、98年から00年にかけて大店法が廃止されて「まちづくり三法」(大店立地法、中心市街地活性化法、改正都市計画法)が制定された。しかし、大型店の出店規制が緩和されたことにより、更なる郊外化が進み、再生するはずの中心市街地の空洞化は止まるどころか加速してしまった。

単に商業だけでなく、自治体による庁舎の建て替えや総合病院・図書館など大型公共施設を新設する際に、従来立地していた中心部を避けて郊外を選択することも、人やモノの流れに変化を与えた。複合的な郊外化の流れは、地域経済や住民の地元意識に大きな影響を及ぼし、長い時間をかけて集積された地域から「中心」を消滅させ、街自体の崩壊にもつながる危機をもたらそうとしている。

閲覧数1,017 カテゴリ読み物 コメント0 投稿日時2014/04/01 08:46
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